愛知県の高校野球は全国でも有数の強さを誇っています。
選抜高校野球2019でも決勝進出している東邦高校をはじめ、中京大中京や愛工大名電といった強豪校ひしめく激戦区として有名。
この記事では、愛知県の高校野球が強い理由を紹介します。
これまで語られていない意外な側面を知って明日の話題の中心になりましょう。
1.選抜2019で東邦が圧倒的強さを見せ優勝
愛知県代表の東邦高校が選抜2019で優勝しました。
これによって選抜の優勝回数は5となり、同県の中京大中京(4回)をしのぎ歴代1位に躍り出ています。
東邦の選抜2019勝ち上がりは以下の通り。
[aside]一回戦 3-1 富岡西(徳島)
二回戦 12-2 広陵(広島)
順々決 7-2 東筑学園(福岡)
準決勝 4-2 証商業(兵庫)
決勝戦 6-0 習志野(千葉)[/aside]
数字を見ると二回戦こそ大差となりましたが、その他は接戦のように見えます。
しかし、試合を通して主導権を渡さない試合巧者ぶりが見て取れました。
盤石の戦いぶりだったのではないでしょうか?
全試合で先制点を奪うことで流れを引き寄せ、その流れを相手に渡さないところに数字に現れない強さを感じます。
東邦に限らず、愛知県の高校は愛工大名電や中京大中京といった全国でも優勝経験のある高校がありますよね。
そのどれもが相手に流れを渡さない戦い方をしています。
戦前の予想で不利だとされても、終わってみれば愛知の圧勝というケースも多いです。
では、そんな愛知県の高校野球の強さの秘密を見ていきましょう。
2.愛知県の高校野球が強い理由
愛知県の高校野球が強い理由は、以下のことが考えられます。
- 全国屈指の激戦区であること
- 静岡県の存在
- 大阪の存在
それぞれ順番に見ていきます。
①全国屈指の激戦区であること
愛知県は全国屈指の激戦区です。
大会への参加校数が多いということですね。
全国の夏の甲子園(選手権)出場校数ランキングを見てみましょう。
都道府県 | 加盟校数 |
---|---|
東京 | 275 |
北海道 | 233 |
神奈川 | 194 |
愛知 | 191 |
大阪 | 189 |
千葉 | 172 |
兵庫 | 164 |
埼玉 | 163 |
福岡 | 136 |
静岡 | 112 |
愛知県は全国で
- 東京
- 北海道
- 神奈川
についで第四位の出場校数です。
また、東京と北海道に関しては2地区に分かれて大会を行い、甲子園には毎年2校出場します。
だから全国で一番の激戦区は神奈川県ということになりますね。
つまり、愛知県は2番めの激戦区なんです。
一回戦から登場した場合、優勝するには8回も勝つ必要があります。
ちなみに、もっとも出場校数が少ないのは鳥取県で、25校です。
実に7.6倍以上の差があります。
かなり不公平感ありますが、それが愛知の高校野球の強さの大きな要素となっていることは間違いないでしょう。
②静岡県の存在
愛知県が激戦区であることは上で紹介しました。
愛知の隣には静岡県があります。
静岡県の2018年夏の甲子園予選に参加した高校は112校あり、全国ランキングで10位となっているんです。
上述の通り、東京都北海道は2校出場ですから、実質8位ですね。
また静岡は
- 常葉大菊川
- 常葉大橘
- 静岡高校
- 東海大静岡翔洋
といった強い高校が多いです。
特に常葉大菊川は2007年センバツ優勝、2008年選手権準優勝と全国的にも競合ですよね。
常葉菊川は静岡県西部に位置し、愛知とは文化的にも混ざった地域になります。
愛知県東部の中学校の生徒は、静岡県西部の高校へ進学するケースも珍しくなく、実際に常葉菊川野球部には愛知県出身の選手も多いです。
東邦はじめ愛知県の高校は常葉大菊川や浜松商業、浜松開成館といった静岡県西部の実力校と学校の距離が近く、練習試合頻繁にを行える環境にあることが、強さの秘密と言えそうですね。
愛知・静岡両県は、東海大会で顔を合わせることから、練習試合だけでなく公式戦の真剣勝負でも交流しています。
切磋琢磨というには県全体の実力に差があるかもしれませんが、お互いに影響を受けているのは間違いありません。
③大阪の存在
愛知県は大阪を含む近畿とも距離が近いです。
近畿には
- 大阪
大阪桐蔭
近大付属 - 兵庫
報徳学園
東洋大姫路 - 奈良
智弁学園
天理 - 和歌山
智弁和歌山
といった強豪校が多く、野球が最も盛んな地域といえます。
近畿勢との練習試合を多く組むことが可能で、愛知の高校が近畿に赴くこともあれば、大阪桐蔭など強豪校が愛知に遠征することもあります。
物理的に距離が近いことは、経済的にも時間にも移動による負担が小さく非常に有利ですよね。
そのため、近場に大阪を含む近畿があるというのは愛知の強さと無関係とは考えにくいです。
3.愛知県の高校野球の今後は?
愛知県は今後経済的にも安定していて、高校野球強豪校の生徒は少子化に伴い減少するどころか、増えていく可能性が高いです。
いい選手は強いチームに集まる傾向が今後より顕著になっていくと言われています。
そのため、愛知県の強豪チームの実力は相対的に上がっていくことが考えられそうですね。
これは愛知に限らず、大阪や神奈川・静岡等でも同様のことが言えそうです。
逆に、やはり少子化に伴い出場校数に関しては減少していくでしょうし、県内の高校の実力差にはさらに拍車がかかるのではないでしょうか?
以上、今回は愛知県の高校野球の強さの理由についてでした。
それにしても東邦高校の選抜2019の優勝は見事でした。
サイン盗み疑惑問題があってちょっと雰囲気的に重いものがあった印象の選抜2019ですが、清々しい戦いばかりで、出場した高校球児全てにあっぱれをあげたいですね。
今後も高校野球を応援し続けます。
最後まで見ていただきありがとうございました。
次の記事もお楽しみに。
では!