2019年6月、JRAから、競馬ファンにとっては実にショッキングなニュースが伝えられました。
なんと、競走馬から禁止薬物が検出されてしまったというのですね。
人間のドーピングもさることながら、動物のこうした問題も怖いものでしょう。
さて、よりによって、競走馬から禁止薬物が検出されてしまった理由とは、いったい、何だったのでしょうか?
ちなみに、競走馬から禁止薬物が検出されたことを受け、152頭の出走が取消になったといいますが、この影響でレースはどうなるのでしょうか?
目次
1. 競走馬から禁止薬物が検出される
2019年6月14日、JRA(日本中央競馬会)から、なんとも信じられないようなことが発表されました。
レースに出走が決まっていた複数の競走馬たちから、テオブロミンという禁止薬物が検出されたというのです。
あまりにもただならぬ話なので、ただただビックリですよね?
一般人でもそうでしょうが、競馬ファンの方であれば、なおさらそうではないかと思います。
禁止薬物という響きも恐ろしいですし、よりによってそれが動物の身体から出てきたということも不気味としか言いようがありません。
ちなみに、テオブロミンという禁止薬物は、それ自体は自然界にふつうに存在していたのです。
テオブロミンを含んでいる植物としては、チョコレートのもとになる、あのカカオが有名になっています。
しかしながら、人間はともかく、動物の場合は、あまりにも多くのテオブロミンをとってしまうと、死んでしまうこともあるとか。
これは、われわれ人間からしてみても、とてもおっかないことではないでしょうか。
こうしたことからみても、やはりJRA(日本中央競馬会)の発表にはショックを禁じえません。
2. 競走馬から禁止薬物が検出された理由は
それでは、競走馬から禁止薬物であるテオブロミンが検出されたのは、どうしてだったのでしょうか?
まさか、競走馬が大量にチョコレートを食べていたとも思えませんが…?
どうやら、飼料が原因だったのではないかとみられていたようですね。
競走馬たちが摂取したとみられていた飼料から、テオブロミンが検出されていたのです。
厳密に言いますと、グリーンカルという競走馬のために飼葉にまぜるサプリメントからテオブロミンが検出されたとか。
もちろん、グリーンカルに限らず、競走馬たちに与えられるサプリメントは、その前にちゃんと異常がないか調べられています。
ですので、通常はこのようなことは想定されないはずなのですが、よりによって今回は、検査されていないまま競走馬たちに与えられていたそうですね。
これでは、競馬関係者や競馬ファンももちろんですが、とくに競走馬たちがこうむったダメージは甚大だといえるでしょう。
3. 競走馬から禁止薬物が検出で、152頭の出走が取消
日本中に激震を与えることになったテオブロミン検出騒動ですが、JRA(日本中央競馬会)からはもう1つ残念なお知らせがありました。
それは、今回の異常事態を受けて、レースに出走予定だった152頭の出走が取消になってしまったということ。
たしかに、禁止薬物の影響を受けている競走馬たちを出走させるわけにはいきません。
しかしながら、競走馬たちはまったく悪くありませんから、ずいぶん殺生な話でしょう。
楽しみにしていた競馬ファンの人々にとっても、とんだ災難となってしまいました。
それも、数頭ではなく、なにしろ152頭ときたものですからね。
今後は二度とこういったことが起こらないように、サプリメントその他の競走馬たちへの食物などを徹底的に調べてほしいと願うばかりです。
4. 152頭出走取消の影響でレースはどうなる?
さて、異常としか言いようがない今回の事態ですが、競走馬たちのことも心配であるものの、やはり、最も懸念されるのは、152頭の出走取消によって、レースがどうなるのかということでしょうね。
まさか、中止されてしまうのでしょうか?
不幸中の幸いというべきか、レースそのものは予定通り実施されるとのことでした。
とはいえ、152頭も出走取消になれば、悪影響はひどいものがあるでしょうけどね。
過去の似たケースとしては、岩手競馬でも、競走馬から禁止薬物のボルデノンが検出されるというトラブルがありました。
このときは、意図的な結果だったことも災いして、レースは3ヶ月も実施できなくなってしまうことに。
今回は、競走馬たちからの禁止薬物検出が意図的なものでなかったということが、せめてもの救いだったといえそうですね。
まさか、こんなトラブルが起こってしまうなんて、なかなか信じがたいものがありますよね。
競走馬たちに与えるサプリメントが検査もされていなかったなんて、ずさんすぎます。
万が一、毒でも入っていたら、どうするつもりだったのでしょうか?
レースが予定通り実施されるのはよかったですが、今後の管理体制の見直しは不可避でしょうね。